歴史文化
日本では「唐なすび」
江戸時代、日本に伝わったトマトは「唐なすび」「赤なす」と呼ばれていました。しかし、日本人がトマトを食べるようになるまでには、意外な時間がかかったのです。
📅 2025年11月26日

17世紀の江戸時代、トマトは長崎を経由して日本に伝来しました。当時の日本人は、この見慣れない赤い実を「唐なすび」や「赤なす」と呼んでいました。ナスに似た形状から、そう名付けられたのでしょう。
観賞用として愛でられた時代
しかし、江戸時代の日本人はトマトを食用とは考えませんでした。ヨーロッパと同様に、観賞用の珍しい植物として扱われていたのです。鮮やかな赤い実は、庭園や鉢植えで楽しまれる程度でした。
明治時代に入ってようやく
日本人がトマトを本格的に食べるようになったのは、明治時代に入ってからのことです。西洋文化の流入とともに、トマトも「西洋野菜」として再評価されました。それでも普及には時間がかかり、一般家庭で当たり前に食べられるようになったのは、昭和に入ってからでした。
現代では当たり前のように食卓に並ぶトマトですが、日本での歴史は意外と浅いのです。わずか100年ほど前まで、トマトは「珍しい観賞用植物」だったなんて、驚きですよね。
📚 出典: トマトの大百科 (まるごと探究!世界の作物)
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