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歴史

ピューター食器がトマトの有毒説を生んだ

トマトが「毒」だと信じられた背景には、当時の食器が関係していました。富裕層が使っていたピューター食器が引き起こした、意外な化学反応とは?

📅 2025年11月26日

ピューター食器がトマトの有毒説を生んだ

18世紀のヨーロッパで、トマトを食べた富裕層が次々と原因不明の病に倒れる事件が発生しました。その症状は鉛中毒そのもの。人々はますます「トマトは毒だ」と確信を深めることになります。

真犯人は食器だった

しかし、真の原因はトマトではありませんでした。当時の富裕層が使っていた「ピューター食器」が問題だったのです。ピューターは錫と鉛の合金で作られており、トマトの酸が食器の鉛を溶かし出していました。つまり、人々はトマトではなく、食器から溶け出した鉛によって中毒症状を起こしていたのです。

階級による運命の分かれ道

興味深いことに、貧困層は木製や陶器の皿を使っていたため、何の問題もなくトマトを食べることができました。しかし、彼らの証言は富裕層に信じてもらえず、「トマトは毒」という誤解は長く続くことになります。

この悲劇的な誤解が、トマトの食用化を200年も遅らせたのです。科学的な検証がなかった時代ならではの、皮肉な出来事と言えるでしょう。

📚 出典: トマトの大百科 (まるごと探究!世界の作物)

#トマトの歴史#世界史#食の転換点#ピューター#鉛中毒

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