歴史
トマトは「悪魔の実」と恐れられていた
16世紀のヨーロッパでは、トマトは毒草と誤解され「悪魔の実」「毒リンゴ」と呼ばれていました。200年以上も食用として避けられていた、意外な歴史とは?
📅 2025年11月26日

16世紀、新大陸からヨーロッパへともたらされたトマト。しかし、その鮮やかな赤い実は歓迎されるどころか、人々に「悪魔の実」や「毒リンゴ」と呼ばれ、激しい偏見と恐怖の目で見られることになります。
なぜトマトは恐れられたのか
当時のヨーロッパには、トマトと同じナス科の植物である「ベラドンナ」や「マンドラゴラ」といった猛毒植物が知られていました。真っ赤な実をつけるトマトの姿が、これらの毒草にそっくりだったため、人々は「この美しい実にもきっと猛毒があるに違いない」と固く信じ込んでしまったのです。
200年以上の不遇の時代
こうして、トマトは食用として広く避けられ、ただ珍しいだけの観賞植物として扱われる不遇の時代を長く過ごすことになりました。富裕層の庭園を彩るエキゾチックな飾りとして育てられながらも、誰もその実を口にすることはなかったのです。
今では世界中で愛されるトマトが、かつては恐怖の対象だったなんて、信じられない話です。この誤解が解けるまでには、さらに驚きの物語が待っています。
📚 出典: トマトの大百科 (まるごと探究!世界の作物)
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